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重要法規解説~財政部の「海外からの旅客の買い物に対する出国時の税金還付政策の実施に関する公告」について

 2015年1月16日、財政部は「海外からの旅客の買い物に対する出国時の税金還付政策の実施に関する公告」(以下、「公告」という)を公布し、同日より施行した。

一.背景

 2011年1月1日より海南省における出国時の税金還付政策のテストが実施されてから4年が経過し、全国的に出国時の税金還付政策を広げる条件が整ったと判断した財政部は「公告」の実施を通じて増値税制度の完備や観光業発展の促進、更には中国の自国商品の輸出を促進させる狙いがある。

二.税金還付適用条件

1.出国時の税金還付政策とは、海外からの旅客が離岸港より出国する際に、税金還付政策の対象となる店舗で購入した還付対象となる品物に対して増値税還付を実施する政策を指す。

2.海外からの旅客とは、中国内に連続して滞在する日数が183日を超えない外国人および香港、澳門、台湾地区の住民を指す。

3.離岸港とは、出国時の税金還付政策を実施する地域における対外的に正式に開放され、かつ税金還付担当代理機構が設置される港を指し、航空、水上および陸上での港が含まれる。

4.還付対象となる品物とは、海外からの旅客本人が税金還付対象となる店舗で購入し、かつ税金還付条件に合致する個人品物を指す。但し、下記に掲げる品物は含まない。

(1)「中華人民共和国の入出国禁止、制限の品物リスト」に列挙する出国禁止、制限の品物

(2)税金還付商店で販売され、増値税免除政策を適用される品物

(3)財政部、税関総署、国家税務総局が規定するその他の品物

5.海外からの旅客が税金還付を申請する際に、下記のすべての条件に合致しなければならない。

(1)海外からの旅客が同日に同一税金還付免税店で購入した物品の金額は人民元500元に達すること

(2)税金還付対象となる品物は未開封、又は未消費であること

(3)税金還付対象となる品物の購入日より90日以内に出国すること

(4)購入した税金還付対象となる品物は海外からの旅客本人が持参または託送し、出国すること

(5)税金還付条件を整えた店舗は税金還付店舗として省レベル税務部門に届け出ていること

三.税金の還付率

 税金還付対象となる品物の税金還付率は11%とし、増値税還付額の算式は次の通りとする。

増値税還付額 =(税金還付対象となる品物の販売インボイス金額(増値税を含む))×(税金還付率)

四.出国時の税金還付手続きの流れ

1.海外からの旅客は、税金還付を申請するために、まず税金還付の店舗から出国時の税金還付申請表および販売インボイスを取得する。

2.海外からの旅客は、出国港より出国する際、税金還付対象となる品物、その税金還付申請表および販売インボイスを持参し税関に申告し、税関はチェック•確認の上、その申請表に承認印を捺印する。

3.地元購入地元出国か地元購入異郷出国かを問わず、かかる出国時の税金還付は海外からの旅客の出国手続きを行う出国港の離隔区内における税金還付代理機構が取り扱う。海外からの旅客はパスポート等の身分証明書、税関が承認印を捺印した税金還付申請表、販売インボイスをもって税金還付代理機構に増値税還付を申請する。

 税金還付代理機構は関連情報をチェック•確認の上、海外からの旅客のために増値税還付を行い、かつ還付額を立て替える。税金還付代理機構は増値税還付額から税金還付に必要な手数料を控除することができる。

五.税金還付貨幣および還付方式

1.税金還付貨幣は人民幣とする。

2.税金還付額が10,000元以下の場合は、現金支払いか銀行口座振替方式かを自由に選ぶことができる。税金還付額が10,000元を超えた場合、銀行口座振替方式で税金を還付される。

六.新主要法令

法  律  名  称

施行日

1

財政部の「海外からの旅客の買い物に対する出国時の税金還付政策の実施に関する公告」

2015/01/06

2

商務部、税関総署の「2015年輸出許可証管理貨物分級発証目録」の公布

2015/01/01

3

商務部、税関総署、質検総局の「2015年輸入許可証管理貨物分級発証目録」の公布

2015/01/01

4

財政部、国税総局の部分産品輸出税金還付調整に関する通知

2015/01/01

5

「特許紛争案件審理法律適用問題に関する最高裁の若干規定」の修正に関する最高裁の決定

2015/02/01

 

※本稿は、当事務所でアドバイザー契約をしている董弁護士の事務所で発行されている記事を一部加筆修正したものです。